XBA-A3

XBA-A3を買った

5000円程度のイヤホンを、ここ10年間ほど壊れては買い直している。1年保証が付いているので、1年に一回買い替えたとしても、もう5万円ほど使っていることになる。5万円だ。5万円あれば良いイヤホンなんぞいくらでも買える。

さすがにカスタムIEMで10万ちょいのイヤホンを買う気にはなれないが、2万か3万のイヤホンなら買えなくはない。それに耳だって年々劣化する。老人になって金を持ったとしても、そのときに良いイヤホンなんぞ買っても、然程意味があるとは思えない。

ならば、買おうではないか、若さとは貴重なのだ。金は歳をとっても手に入るが、若さは手に入らない。そう思った私は、新年早々秋葉原に繰り出し、イヤホンを買いに走ったのだった。

XBA-A3

JVCやらBOSEやらオーディオテクニカやら色々試して、最終的にSHUREのSE535と、SONYのXBA-A3の2つに落ち着いた。SONYのページには「新開発のHDハイブリッド3ウェイドライバーユニットを搭載。深みのある重低音から高域の余韻まで豊かな広帯域再生を実現」と書かれている。

XBA-A3

XBA-A3

使用してみると確かに低音と高音のバランスが良く聴こえる。しかし、私は「音場」とか「刺さる音」とかそういったボジョレーヌーボのような表現は嫌いというか、「そんな相対表現で言われても困る」としか思えない。

イヤホンの感想は周波数応答を載せてしまえば良いと思っているので、周波数応答のグラフを引用したいと思う。簡単に言えば、入力に対してどのくらいの周波数が出るかというのが周波数応答である。

XBA-A3の周波数応答

http://ko.goldenears.net/board/5388000 から引用すると、XBA-A3の周波数応答は以下の通り。goldenearsにはPerceived Frequency Response(http://en.goldenears.net/464)という残響音を考慮した周波数応答があるが、ここでは省略する。

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周波数応答

周波数応答を見ると、XBA-A3は0.1kHzあたりと5kHzそして10kHzのあたりの出力が大きいことがわかる。SONYが謳う低音と高温のバランスが良いことが確かであるということがわかる。

ステップ応答

インパルス応答

ステップ応答とインパルス応答が何を示しているのかわからない、という方はhttp://ch.ce.nihon-u.ac.jp/kako/PC_HTML/pdfTEXT/TXT_000/PDF_files/Chap4/Chap4-1-2.pdf がわかりやすく書かれているので、そちらを参照して欲しい。

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Cumulative spectral decay (CSD)

Cumulative spectral decay (CSD) についてはARTAのページ(http://www.artalabs.hr/download/arta-user-manual.pdf)に書かれている。高速フーリエ変換をして、インパルス応答のスペクトル減衰を示したもの。主にスピーカーの残響音がわかるとARTAのページには書かれている。

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インピーダンス(共振周波数)

共振周波数を知りたければ、インピーダンスを知る必要がある。共振周波数とインピーダンスがわからんという方は、http://eleking.net/study/s-accircuit/sac-resonant-rlcs.htmlのページにわかりやすく書かれている。

XBA-A3は2kHzの時が最も電流が流れるということで、低い音が良く出るという事がわかる。

SE535との比較

SHUREのページには「シングルツイーターとデュアルウーハーの3つの高精度トリプルMicroDriverが、豊かな低域を伴った奥行きあるサウンドを再現します。」と書かれている。多くの方がご存知の通り、遮音性に優れているイヤホンで、人気の商品である。

SE535の周波数応答

周波数応答のグラフや諸々をXBA-A3と比較しながら掲載したいと思う。計測されたグラフは、http://en.goldenears.net/3381から引用し、周波数応答はEartip:Black Foamのものを掲載する。

SE535 XBA-A3

周波数応答

周波数応答

周波数応答

周波数応答

ステップ応答

ステップ応答

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ステップ応答

インパルス応答

インパルス応答

インパルス応答

インパルス応答

CSD

CSD

CSD

CSD

インピーダンスと共振周波数

インピーダンス(共振周波数)

インピーダンス(共振周波数)

これらが、SE535とXBA-A3の比較だ。両者を比べると、全く異なるイヤホンである事がわかる。SE535は高温はあまり出ないが、低音が良く出るといった感じのイヤホンで、XBA-A3はバランスが良く、手軽に音楽を楽しむのには最適であることがわかる。

SE535とXBA-A3を比較してみて

SE535は遮音性や装着性、そして、この低音が良く出るという点からモニターイヤホンとしてミュージシャンがよく使用している。私も実際に試着してみたが、遮音性が素晴らしかった。しかし、高い音、つまり高周波に関してはXBA-A3の方が良いと思った。

それぞれが全く異なるタイプのイヤホンなので、自分の好みに合わせて購入を選んだ方が良い。SE535が万能かと言われるとそうではない気がするし、対してXBA-A3は遮音性と装着性を多少犠牲にして、バランスの良い音を全面に出してきたという感じがする。

聴く音楽でイヤホンを選ぶべき

このあたりが「聴く音楽でイヤホンを選ぶ」ということに繋がると思う。JAZZやらクラシックをメインに聴く人にはSE535はあまり向かないと思うが、アニソンやらロックやらデスメタルを聴く人にはSE535でも文句はないと思う。高周波を大切にしたいならXBA-A3を買えば良い

これらは全く異なるイヤホンだ。電車移動が多いという方は遮音性を取って、SE535にしてもいいし、「私は高周波と低周波のバランスが欲しい」と思うならXBA-A3を買えば良い。私は割り切って、移動のときはノイズキャンセルのイヤホンを使って、作業やら単純に音楽鑑賞をしている時はXBA-A3を使っている。

では、次に私がXBA-A3を使ってみた感想を書きたいと思う。感想なので、ここからはボジョレーヌーボの感想のような表現が大量に出てくる。どうか寛大な心で読んで頂けたら幸いである

XBA-A3を使ってみて

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SONY製だけあってXperiaとの相性は良い

一言で言うと「最高」。高周波から低周波までバランス良く聴こえる。特に低周波がしっかり聴こえる。MDR-1RやMDR-1Aより低周波は、はっきりと聴こえると思った。

高周波は勿論MDR-1Aの方がより詳細に聴こえる気がするが、全体的にはXBA-A3がバランス良く音を出力してくれるので、最近はずっとXBA-A3を使っている。ヘッドホンを持ち歩くより遥かに手軽なのが良い。

また、SHUREのように耳掛け式なのでタッチノイズが入らなくてよい。ハウジングが大きいが、別にそれによって重くて着けにくいというのは無い。しかし、遮音性はSHUREのイヤホンに比べれば無いので、諦めて移動中はノイズキャンセリングイヤホンを使っている。

とりあえずイヤーピースはSONYのスポンジが入っているハイブリッドタイプに変えた。そし後日また、コンプライのものに変えた。

音楽以外での良さ

意外だったのが、これでAmazonビデオのガールズ & パンツァーを観ると音が最高に綺麗で、戦車がドッカンドッカン打っ放す音がとても心地よく聴こえるということだ。とくに低周波がきちんと聴こえるのが嬉しい。アニメや映画をより良い音で楽しむにもXBA-A3が最適だったことに驚いている。

先日立川シネマシティで音響スタッフのトークショーイベントに参加したのだが、その際スタッフの方が「ガルパンはTVシリーズでも音にこだわってる」と言っていたが、納得の音である。

以前までなら頑張ってヘッドホンを持ち歩いていたのだが、荷物としては結構かさばる。XBA-A3を購入して荷物が減った。プライムミュージックで音楽をダウンロードしてクラシックを聴くのにもXBA-A3は最適だと思う。ここまでの値段になると最早趣味の領域になると思うが、XBA-A3は買ってよかったと思う。

 

その他に悩んだ商品

XBA-A3を買うのに当たっていくつか迷ったイヤホンがあるので、それを列挙する。正直財布に余裕があるなら全部欲しい

final Heven VI

eイヤホンでよく聞く音楽のジャンルと好みの音を伝えて相談したところ「これがおすすめ」と言われた。聞き慣れないメーカーだが、日本のS’NEXT株式会社という会社のブランドらしい。名前からしてアメリカの製品かと思ったら違った。

初めて試聴したときは「これ…イヤホン…?」というくらいサラウンドの広い音が出て驚いた。高音の出も素晴らしく。クラシックやジャズを聴くのには最高のイヤホンだった。耳によくフィットするので遮音性も悪くない。ただ少しお値段が張る。最終的にAK240とか買う人にはいいのかもしれない。あと全然関係ないけどFiiOのX7が最高だった

final Heven V

VIにはさすがに辛いと思い試しにVを試聴してみたら、悪くなかった。サラウンドの広さはVIに対して謙遜なく、高音と低音の出も素晴らしかった。着けた感じもVIとさほど大差なかったので、遮音性もVIとほぼ同じだった。VIの方が高音が気持ちハッキリ聴こえる気がする。という感じだったので、お値段を考えるとVでも良い気がする。ただIVになると一気に別物になるのでおすすめしない。

 


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