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英語の論文が辛い

大学院に進学して1年が経つ。そろそろ海外の学会に論文の一本も出さなければ名実ともに学生ニートである。さすがにそれは避けたいし、英語ができなければこの先の未来、貧困層行きは免れない。そんなわけで今回は英語がさっぱりできないが、英語論文を書くことになってしまった皆様に私が普段英語論文を作成するときに使用する便利なツールを紹介したい。

これを使えば学生は真っ赤にそまった下書きの論文に絶望することもないし、指導教官は学生の作成した怪文書を激務の中修正しなくても良くなる。皆が幸せになる、はず。

英語論文の書き方の注意点

最初に誰しもが通る英語論文の誤った書き方を説明する。それは、weblioなどを眺めながら「こんな感じかな」という具合に書く英文である。私は大学で何度も何度も「自分で書くな、表現を真似しろ」と言われた。そもそも碌に英語で文章を書いたことがない人間が英語で論文なんて書けるわけがないのだ。日本語でだって書くのに訓練が必要なのに、それを英語でなら大丈夫だと思うのは錯覚だ。

実際weblioの例文を眺めながら作成した私の文章はほぼ全て教官によって全文が修正されていた。私の書いた文章はどこにも存在しなく、唯一変わらなかったのは、タイトルと著者だけだった。これでは誰が作者かわからない。幸い短いアブストだったのでよかったが、これがフルペーパーの論文だったらと思うと申し訳なさで家が建ってしまう。教官は多忙なのだ。学生が優秀ならば教官は苦労しない。

コーパスを作る

つまり「表現を知っているかどうか」で、書けるかどうかが決まるのだ。正しい文章を読めば正しい文法が学べるというわけで、すなわち文章が書けるというわけである。私が今回紹介するのは、自分でコーパス(テキストや発話を大規模に集めてデータベース化した言語資料)を作成するというやり方だ。

紹介するソフトはAntConcもしくはCasualConcというソフトである。アカデミック関係の人なら大抵は使っていると思う。大雑把に説明すると、このソフトにテキスト文章を突っ込んで、単語検索すれば、その単語が使われた部分がハイライトされて、例文の参照になるというわけだ。

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AntConc

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CasualConc

pdfファイルを直接検索しても構わないが、その場合だと大量の複数ファイルに対して検索がかけられない。また、論文の検索にも応用できるのでこれらのコーパスソフトを使うのがおすすめである。

ソフトを使うのに必要な物

AntConcもしくはCasualConcをインストールしたら、今度はデータベースとなるテキストファイルが必要になる。要はテキストファイルなら何でもいいのだが、業界によって使い方や表現が微妙にことなるので、分野毎にデータベースは固めた方が良い。

私は学会で配られる論文が入ったCD-ROMから、pdf形式の論文をtxtファイルに変換してデータベースとしている。txtファイルへの変換はAntConcのサイトにあるtxtファイルへの変換ソフトであるAntFileConverterを使ってもいいし、Macならデフォルトで入っているAutomaterを使えば簡単にpdfファイルをtxtファイルに変換できる。

AntFileConverter

AntFileConverter

txtファイルに変換したら、コンコーダンスソフトを立ち上げてメニューバーにあるFileからAdd Filesをクリックして、txtファイルを置いているフォルダを選択すればいい。

ソフトの使い方

あとは検索窓に用例を知りたい単語を入れて検索をすればいい。そうすれば、その単語が含まれている文章が出てきてハイライトされる

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画面はCasualConc

論文のタイトルと文章が出てくる

論文のタイトルと文章が出てくる

あとは使われている用例を見ながら論文を書けば良い。そうすれば自然な英文になるし、文法も間違えない。

本来の使い方としては異なるが、私は論文検索にもコンコーダンスソフトを使っている。論文が大量にあるとどこに何があるかわからなくなる。そのときにも検索窓に単語をいれて目当ての論文を探してる。論文に書いてある断片的な固有名詞は覚えているので、大抵の場合これで探すことができる。なので、論文管理ソフトとしてもおすすめである。

英語作成に使えるおすすめ本

最後に英語論文の作成に使える本を紹介してまとめとしたい。論文の構成や、微妙な使い方を教えてくれる本である。