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パスケースに2枚、ICカードを入れたい

私はとても無精な人間だ。どこかに散歩に行くときにはパスケースとスマホとハンカチとオーディオプレイヤーしか持ち歩かない。理由は単純で、重い荷物を持つと疲れて楽しむどころではなくなるから。都内なら電子マネーとクレカがあれば大抵どうにでもなる。なので私は、軽く出かけるときにはこれしか持ち歩かない。

パスケースには定期券と身分証代わりの免許証とSuica付きのクレジットカードを入れている。このSuica付きのクレカが問題なのだ。同じパスケースに入れると改札に入れない。では改札に入る時だけ定期券をパスケースから取り出せばいいのだが、それも面倒だし落としそうで怖い。

パスケースの裏面と表面にICカードを入れたい

パスケースの裏面と表面にICカードを入れたい

では何か良い物はないかと、雑貨屋に入ったらこんなものが売っていた。

買っても良いのだが、よく見るといかにも自作できそうな風体だったので、自作することにした。

Suicaの仕組み

Suicaなどの電子カードの仕組みを説明すると、改札機であるリーダー・ライターからは常に磁界が形成されている。

磁気カードの仕組み1(http://flux.bz/rfid.html)

磁気カードの仕組み1(http://flux.bz/rfid.html)

そしてICカードがこの磁界を通過する際に、カード内部のコイルを貫く磁束が変化するので起電力が発生し、コイルに電流が流れる。これを利用することによりカードに埋め込まれたICチップが起動し、リーダー・ライターと交信し、データのやり取りをするというものである。(http://flux.bz/rfid.html)

磁気カードの仕組み2(http://flux.bz/rfid.html)

磁気カードの仕組み2(http://flux.bz/rfid.html)

考えられる方法

つまり、2枚のICカードのうち、どちらか片方を改札機と通信できなくすればいい。考えられるICカードを2枚入れる方法は2つある。1つ目はアルミホイルで片方のICカードを包むというやり方。2つ目は売られているアルミ板の様に、アルミで遮蔽板を作り、2枚のICカードを隔てるというやり方である。

方法1, アルミホイルで包む

1つ目のやり方はアルミホイルで使わない方のICカードを包むというもの。原理としては静電遮蔽で、アルミホイルに包まれたICカードには誘導電流が流れるが、ICカードが出す電波はアルミホイルで遮蔽されるので結果的にリーダー・ライターとは交信できなくなる。しかし、このやり方では、IC機能付きのクレカを使うときにまことに不便である。それに会計時にアルミホイルからクレカを出すのには少し抵抗がある。

が、この方法にはメリットがある。スキミング防止になるのだ。スキミングに使われるリーダーとクレカがアルミホイルによって遮蔽されるので、交信できなくなる。しかし、やはり不便である。海外に行くときにはスキミング防止に良い方法かもしれない。

方法2, アルミ板で遮蔽する

2つ目のやり方は、売られていたICカード専用の遮蔽金属板をそのまま真似て作ったので原理がよくわからなかったが、調べてみたところ、「江原夏樹・岩田卓也・辻俊明・金子裕良・阿部茂(埼玉大学)・保田富夫((株)テクノバ, 漏れ磁束遮蔽アルミ板付き費接触給電, 平成20年電気学会全国大会 http://technova.co.jp/pdf/2008_01.pdf」に似たようなことが書いてあったので、恐らくこれと同じ仕組みだと思う。簡単に言うと、アルミ板で磁束を遮蔽することで、遮蔽された側のICには誘導電流が殆ど発生しなくなるというものである。

アルミ板を作るのは簡単で、適当なカードをアルミホイルで包んで形を作り、折るだけ。これで綺麗な形の板ができる。

適当なカードをアルミホイルで包む

適当なカードをアルミホイルで包む

そしてこれを2枚のICカードを隔てるように間に入れる。

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ICカードを隔てるように、アルミホイルで作った板を入れる

使ってみて

実用性としては1の方法も2の方法も問題なく使える。だが、2つ目のやり方の方が使いやすいと思う。私は少し不安があるので、定期入れのカードを入れるスペースに何枚かカードをいれて、さらにアルミ板を挟んでクレカを入れている。今のところとくに問題はない。パスケースにICカードを2枚入れたくて悩んでいる方は試してみる価値はあるかもしれない。